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建長寺坐禅顛末記その2 [建長寺・坐禅記]

建長寺に到着した研究会一同60数名は、総門から三門を抜け、方丈・龍王殿という建物に。この建物が研修の主な舞台で、宿泊や食事、坐禅もこちらで行われます。開講式を行い記念撮影を終え、早速最初の坐禅です。

実際に私たちの坐禅や諸々のお世話をして下さるのは、二人の若い和尚(おしょう)さん。ちなみに臨済宗では、住職になる事が出来る資格を得た僧侶を「和尚」と呼ぶようです、たぶん。


坐禅堂に移動し、担当の和尚(直日(じきじつ))から一人ずつ座布団を渡されます。座布団と言っても普通のものと異なり、畳を一回り小さくしたようなサイズの小さめの敷き布団といった見た目で、単布団(たんぶとん)と呼びます。その長方形の単布団を、柏餅のように半分に折りますが、自分が向く方向を合わせた側にしておきます。また、合わせた側を畳の縁に合わせます。そして上半分をさらに半分折りにし、一段高くなった所にお尻を乗せ、低くなった所に足を乗せます。


<座り方>
正式には結跏趺坐(けっかふざ)という座り方をします。あぐらに似ていますが、実際にやってみるとずいぶん違います。片足を腿の付け根近くに乗せ、もう片足も逆の腿の上に乗せます。股関節と膝・足首の柔軟性が必要なようで、もともと体が柔らかい私は全然問題なかったのですが、他の方はこの形に足を組めない方も多かったです。
その場合は半跏趺坐(はんかふざ)という座り方がありますが、身体が硬い方はこの座り方も大変なようでした。

<姿勢>
片手を畳に付き、もう片手を腰に押し当て背すじと腰を延ばします。そのまま状態を起こし、自分の背骨から頭が建物の大黒柱になったつもりでまっすぐに延ばします。

<手>
左手四本指のひらの上に、右手四本指の甲側をあて、親指の先端を合わせます。その組んだ手をへその下の丹田(たんでん)に添えます。

<視線>
頭をまっすぐにしていますので、そのままでは真っ正面を見ています。その視線を約1メートル先に落とします。単布団を畳の縁に合わせていますので、向こう側の畳の縁が頭の位置から見てだいたい1メートル先になります。そこに視点を落とすと、半眼になります。はっきり目を開けると見えるものに惑わされる、しっかり目を閉じると妄想に悩まされる。要するに薄目を空けている状態です。

<頭の中と呼吸>
何も考えちゃいけないそうです。腹式呼吸で鼻から息をゆっくり吐き、ゆっくり吸う。この時「ひとーつ」「ふたーつ」と数え、10まで数えたらまた1から。これを数息観(すうそくかん)と言います。
簡単なようですが意外にコレが難しく「ひとーつ…ふたーつ…みーっつ……あ、鳥が鳴いてるな〜、晩ご飯何かな〜……あれ?どこまで数えたっけ?」という感じで、なかなか10まで数えられないんですよ。いかに私の集中力が無いかという証明です。

<その先>
姿勢が調い、呼吸が調ったら、臍下丹田に気を集中させ、坐禅三昧の境地に入る…そうです。私は数を数えるので精一杯でした(笑)。


…写真を撮れなかったので、言葉の説明ではわかりにくいですね、スミマセン。
参加者一同は臨済宗建長寺派での坐禅の時間単位、一炷(いっしゅ・お線香一本が燃え尽きるまでの時間で、約25分)を座り、その後境内の拝観に向かいました。

IMGP1426.cng.jpg
↑本尊の地蔵菩薩像

先程通った三門(重文)、建長寺の本尊である地蔵菩薩が奉られた仏殿(重文)。
見事な龍の天井画と千手観音像、釋迦苦行像が印象的な法堂(はっとう・重文)。
国宝の梵鐘(写真撮り忘れた…)を観せていただきました。

日本最古の禅寺である建長寺。広い境内と豊かな緑、静けさと重厚な建築物。
機会がありましたら、皆さんもぜひお参り下さい!

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コメント 3

原戸 祥次郎

あれ!
半日座り続けじゃないの??

そのくらいでは煩悩は中々消えないですね、ハハハ
by 原戸 祥次郎 (2009-05-23 09:11) 

原戸 祥次郎

とょっと失礼なコメントでした。反省。
by 原戸 祥次郎 (2009-05-23 09:16) 

ボーズ

>原戸祥次郎さん
いえいえ、私なんぞは半日どころか半年座っても、煩悩の薄れる気配も感じられないでしょう。

座禅は人気があるので体験した事のある方も多いでしょうが、果てしない奥深さがあるようです。
by ボーズ (2009-05-23 13:25) 

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