グイン・サーガ 栗本薫さん亡くなる [徒然と記す帳_]
ショックな出来事があり、今日2つめの日記。
作品は様々ありますが、個人の書いたものとしては世界最長とされる「グイン・サーガ」(本編126巻・外伝22巻)が代表作と言えるでしょう。
中世ヨーロッパのような世界観に、魔物や魔法が登場するいわゆる「ヒロイック・ファンタジー」作品で、私は中学生の頃に出遇ったのですがすでに十数巻出ていたと思います。
早いペースで本を書く能力に長けており、3ヶ月連続や隔月でどんどんと新刊が出ることもありました。当初「全100巻」を目標にしたこの作品は、目標をゆうに超えどこまで続くのだろうと思っていました。
後書きには、お子さんの事など彼女の私生活が描かれ、小説本編とともに楽しみにしておりました。面識はないのですが、一方的に家族ぐるみの付き合いをしているような感情を持っていました。
数年前からガンを患い、後書きにその病状が載るようになり心配はしていたのですが…まさか56歳というお年で亡くなられるとは信じられない思いでいっぱいです。
非常に大きな喪失感があります。楽しみにしていたストーリーが、これ以上読めないという事がその要因でしょう。誤解を恐れずに言うと、栗本さんが亡くなった事ではなく、グイン・サーガが読めない事が悲しいのだと思います。
ただ、私はグイン・サーガを縁として栗本さんを知ったのですし、私のこの悲しみこそ、小説家栗本薫への最大の哀悼表現になろうかと思います。
病を得た事がきっかけになったのか、ここしばらくの巻では、非常に宗教的・仏教的な一面を見せてくれていました。小説家というよりも、まるで宗教家の様な文言が並び、仮にも僧侶である私はひそかに舌を巻いていたものです。
存命中、最後に刊行された第126巻「黒衣の女王」は栗本さんご自身を表しているのかもしれません。
2009-05-27 13:07
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コメント(4)
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>ボーズ様
私も急な訃報に驚いています。
謹んで哀悼の意を表させていただきます。
『グイン・サーガ』は未完の作品になってしまいましたね。
残念です。
先日、書店で「黒衣の女王」が平積みになっているのを
見たばかりですので、一層ショックです。
夏のSF大会でも何か追悼企画が行われるかもしれません。
by チェルニー大尉 (2009-05-27 21:55)
こんにちわ。
私も驚きました。まだ50代・・・
私は中島梓さんの名前で知り、栗本薫さんと同一人物と知って
すごくビックリしたのを覚えています。
最近、私達の年代(40~)が確実に知っている著名な方の訃報が多く、そういう年になって来たんだと、再確認しています。
6月の第一金曜日に、参加させていただこうと思っているところです。みなさんから、元気をわけてもらえたらと思っています。
よろしくお願いします。
by たらばかにこ (2009-05-28 01:17)
>チェルニー大尉さん
読んでましたか?グイン・サーガ。
ちなみに「黒衣」を「こくえ」と読んでしまうのは坊主のサガでしょうか…。
by ボーズ (2009-05-28 01:25)
>たらばかにこさん
ご存知でしたか、栗本薫=中島梓。神楽坂倶楽部というHPに、本人の最後の日記が載っています。亡くなる1ヶ月前ほど前です…。
http://homepage2.nifty.com/kaguraclub/2009-4-28.html
6月5日は、お香を焚かずにお待ちしてます〜(笑)。
by ボーズ (2009-05-29 10:29)