SSブログ

2014年7月の法語 [月々の法語]

本当の相(すがた)になる これが仏の教えの目的である
Realizing true self is the goal of the Buddha’s teaching.
暁烏 敏(あけがらす はや)

 今年のカレンダーの法語は様々な念仏者や僧侶の言葉から選ばれており、7月は明治前半〜昭和中期の真宗大谷派の僧侶、暁烏敏師の言葉です。暁烏師は石川県の出身で、同じ大谷派の清沢満之師に師事し、同じ加賀の藤原鉄乗師、高光大船師とともに「加賀の三羽烏」と呼ばれていました。

 さて、さっそく今月の言葉ですが、「本当の相になる」というのはどういうことでしょうか?
 『アナと雪の女王』という映画が流行し、その主題歌『ありのままで』も大ヒットしています。何を隠そう、私も初めて映画館でデイズニー映画を観てしまいました。

 この主題歌の歌詞の意味するところは、「強い魔力を持って生まれたために、ずっと自分を抑圧して生きてきた主人公が、その抑圧を取り払い思い通りに生きる」ということだと思います。私もこの歌が好きなのですが、反面こういう歌詞が流行るということは、それだけ「自分は抑圧されている」「私は本当の自分を生きていない」と思っている人が多いのではないかと心配になってしまいます。

 現在の自分に満足出来ず、どこかに「本当の自分」がいるのではないかと探し求めるのは、満たされない欲求を追い求め続けるようなもので、イタチごっこを続けるだけのように思います。
 今月の言葉の後半は「これが仏の教えの目的である」と書かれていますが、「これ」とは「本来の自分の姿に気付き、その姿をありのままに認める」ことでしょう。

 つまり歌詞では「ありのままの、姿見せるのよ。ありのままの自分になるの」と書かれていますが、実は「今の自分が過不足ないありのままの自分になっている」と認めるのが「仏の教え」だということではないでしょうか。

nice!(1)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 1

コメント 3

お名前(必須)

ちがうんだな〜( ̄(工) ̄)
もう少し考えようかね〜ψ(`∇´)ψ
by お名前(必須) (2014-07-26 00:18) 

長さん

アナと雪の女王のあらすじ。紹介ありがとうございました。知らなかったので、私は助かりました。なお、その歌詞。日本語盤独自だそうですね。流行っているのは、メロディーの付け方の巧みさだとも、言われているようです。「今の自分」も、本当は無常であり、ときが経つと変わるんですよね。たとえば、抑圧感で良くあるのは、「上司の命令で動いているだけの自分」というもの。これってその見返りに、金銭的収入があるんですよねぇ。それで多くはその状態が、悩みながらも何十年かは続く。しかし、いつかは年老いて、定年のお払い箱となる。すると、自分そのものの、景色が変わる。前の自分と、新しい自分は、ありのままだけど、互いに別ですよね。それぞれの時点で、ありのままの自分には違いないのですが。その際、変わり目に今度は、「収入が無くなるのを、どうした物かと悩む」って事になるんでしょうねぇ。それぞれに悩むの当然だけど。ただ悩んだからと言って、上の2ケースはどれも、それぞれに解決法が無いことが多いですね。しかも若い時代の方の悩みについては、「過剰に悩まなかった方が現実には良かった」と年取ってから感じられるのも、御教えの通り、確かでしょうね。

by 長さん (2014-07-28 11:07) 

ボーズandカナコ

長さんさま
いつも有り難うございます。
そうですね、自分自身も無常ならば、抱く悩みも無常なのですね。
そして悩みとは、過ぎてみれば小さなものだったと感じるのでしょうね。相対している時にはそう思えませんが (^_^;)
by ボーズandカナコ (2014-07-29 00:07) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

続「ハッキリTV」死の体験旅行(R) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。