2015年5月号 [和庵だより]
◇ お寺とCSR ◇
タイトルをご覧になって「??」と思われましたでしょうか。
四月の頭に興味深いご縁があって、一般企業の新入社員研修でお話をさせて頂きました。仲立ちをして頂いた方から「無財の七施※について話をしてほしい」と聞きましたので、福祉系の会社かな? と思ったら第一カッター興業さんという土木会社です。余計に「?」となりましたが、詳しく聞くと「CSR」に力を入れている会社とのこと。
……初めて耳にする言葉です。一瞬、潤滑油のCCR(クレ5−56)と勘違いしましたが、CSRとは「企業の社会的責任」という意味だそうです。そこまでお聞きして、ようやくご依頼の趣旨が腑に落ちました。
大きな企業が植林をしたり、地元の会社が近隣の清掃活動をしたり、ざっと捉えると「会社が本業以外でおこなう地域・社会貢献」がCSRです。そしてそれは奉仕や施しの心をもっておこなわなければ、「やらされている感」が強いものになってしまうでしょう。だからこそ「無財の七施」の話をしてほしい、ということでした。
まさに仏教の思想が、人と人との潤滑油になってほしいという思いがそこにありました。……潤滑油? 最初クレ5−56と勘違いしたのは、あながち外れていなかったようです(笑)。
『無財の七施』……財物が無くてもできる七つの施し
・眼施…暖かいまなざし
・和顔悦色施…笑顔で人に接する・
・言辞施…穏やかで柔らかい言葉
・心施…周囲に思いやりを持つ
・身施…身体を使って人に奉仕する
・床座施…座る場所を譲る
・房舎施…一夜の宿を与える
△ お 知 ら せ △
予定が変わり、6月2日発売号に掲載されました。
◎5月24日(日)14時より 宗派を超えた法話会 なごみ庵にて
ご講師 藤尾聡允 師(ふじお そういん)臨済宗建長寺派 独園寺住職 横須賀市
昨年の浄土宗 吉田健一師に続き、「自死・自殺に向き合う僧侶の会」の先輩である
藤尾聡允師をお招きいたします。僧侶になる前の藤尾師は銀行マンとして世界各地を駆け巡り、海外で支店長まで務められた経歴の持ち主です。
その語学力を活かし、現在は外国人向けの座禅指導や悩みの相談も受け付け、
ダライ・ラマ法王が来日の際は専属の通訳もされました。
尊敬する藤尾聡允師のご法話、私もとても楽しみにしています。
◎お盆・初盆合同法要…7月12日(日)・8月14日(金) 両日とも午後の予定
詳細は次号でお知らせいたします。
◎課外活動 盆おどり部…毎月1回 平日夕方 平川町内会館にて。5月は15日 17時〜
笑いヨガ……大口駅 神之木地区センターにて 5月11日(月)10時半〜
まあ。きれいごとでは、会社は金にはなりませんからねぇ。
それで年がら年中、儲ける事だけ社員に考えさせて。
その結果。利益をドボドボと、現実あげるのでしょうが。
しかしそれで。社員の頭が金に凝り固まっても、周囲の
社会からは実際、妬まれ嫌われるだけなので。
そこで。たまにはきれい事を言うというのが、企業社会に
おける、現実のCSRの心なのでしょうね。
by 長さん (2015-05-14 16:36)
長さんさま
私は専門外なのでよく分かりませんが、その会社が長期の視点を持っているか、今もうかることをすればいいやという短期の視点しか持っていないか、そのへんもポイントなのかな、と思います。
by ボーズandカナコ (2015-05-16 13:05)