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秋のお彼岸法要 [布教所日記]

秋のお彼岸法要は『にじいろのさかな』という絵本の朗読と、それにまつわる法話。
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写真は英語版のタイトルです (^_^;) 

広い海の中でもオンリーワンの、輝くウロコを持つ主人公「にじうお」。
でも彼は輝くウロコを鼻にかけた態度をとり、他の魚たちから総スカンをくってしまいます。

海の長老、タコのおばあさんに相談すると、その輝くウロコを他の魚たちに分け与えてあげなさいというアドバイス。最初はしぶしぶ言う通りにした「にじうお」は、海でいちばん美しい魚ではなくなったものの、幸せな魚になったとさ、というお話しです。


この絵本を読んで連想したのは、阿弥陀経の第3願「真金色の願」と第4願「好醜なき願」。これは浄土へ往って仏となれば、外見の良し悪しは無く平等になり、皆が金色に光り輝くというものです。

平和学には「積極的平和」と「消極的平和」という言葉があります(某首相がが使う「積極的平和」は平和学の観点からは誤用です)。

消極的平和は、紛争や戦争の無いいわゆる「平和」の状態。そして積極的平和は、貧困や様々な差別、医療や教育の差などが無い状態を指します。つまり、生まれた地域や身分によって被る否応ない不利益が無い状態のことです。

また六波羅蜜の「布施行」も連想しました。「にじうお」が輝くウロコを配り与えたこと、つまり自分にとって何より大切なものを分け与えたことによって、執着の心を離れる事が出来たのではないでしょうか。

作家のマーカス・フィスターさんも、まさかお坊さんに解説されるとは思ってなかったでしょうね (^_^;) 

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