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2017年4月号 [和庵だより]

◇ 父の十七回忌 ◇

 三月六日は、私の父が亡くなって丸十六年の祥月命日で、十七回忌に当たる日でした。
 私はお寺ではなく在家(一般家庭)出身ですので、もちろん父も僧侶ではなく、自分で色々と商売をし、晩年は趣味と半々のような仕事をし、六十九歳で突然亡くなりました。

 私はその時すでに僧侶になっていましたが、突然の別れでしたので気が動転し、なかなか受け止めることが出来ませんでした。しかし通夜葬儀でお経を勤め、またそこから日々、父を思いながら朝の読経をする中で、少しずつ心が落ち着き、受けいれられたように思います。

 四年ほど前には、兄と慕う方、父と慕う方が続けて往生され、心にぽっかりと大きな穴が空いたような感覚を味わいました。しかしその時も毎朝のお勤めで亡き方を偲び、少しずつ受けいれていけたように感じます。


 いつもは葬儀やご法事で、他者の大切な方やご先祖さまを追悼する場に僧侶として立っています。しかし今回は自分の父ですから、僧侶でありつつ遺族でもあるという立場でした。

 そこで改めて感じたことは、亡き方を思い手を合わせる時、同時に自分の心も満たされていく感覚でした。つまり追悼とは、亡き方のためという気持ちを通じ、実は自分のために行っているのではないでしょうか。

 よく「子孫に迷惑をかけたくない」という言葉を聞くことがあります。しかしご本人にとって親や先祖の追悼は「迷惑」だったのでしょうか。

 少なくとも私にとっては、追悼の機会や場が無く、心のやり場が無くなってしまう方が「迷惑」に感じますが、皆さまはいかが思われますか?


△ お 知 ら せ △

@4月20日(木) 仏教井戸端トーク 19時 浅草にて
様々なテーマで聴衆からお題を頂き、それについて法話をする人気企画「仏教井戸端トーク」からお声を掛けて頂きました。しかし今回は「仏教用語禁止」というルールで、引き受けてしまったことを早速後悔しています。
困り果てるであろう私を、ぜひ応援にいらして下さい。

会場:緑泉寺(台東区西浅草1-8-5) 定員:30名 参加費:1000円


@5月6日(土)〜7日(日) 寺社フェス向源
毎年ゴールデンウィーク恒例の「向源」、今年は会場を中目黒の正覚寺さんに移しての開催です。超宗派の声明(音楽的なお経)の公演や、僧侶と脳科学者のトークショーなど、人気コンテンツがギュッと凝縮されています。もちろん私も「死の体験旅行」を開催します。

7日は京浜四大本山(増上寺・本門寺・川崎大師・総持寺)を会場とし、そのお寺・その宗派それぞれの体験や、僧侶による詳しい案内を受けることができます。


◎死の体験旅行 4月19日(満席)、5月17日(水) 豊島区 金剛院

◎自死ご遺族分かち合い 4月27日(木)10時30分 築地本願寺

◎地区セン・神之木地区センター写経会 毎月第1・3(火)18時30分(変更の場合あり)
      ・神之木地区センター笑いヨガ 4月10日(月)10時30分

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