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2019年3月号 [和庵だより]

◇ 七回忌 ◇

1月の末、長崎は島原まで行ってまいりました。
50歳の若さで亡くなった先輩僧侶の七回忌法要です。
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とても慕われていた方で、全国の僧侶7名でお参りに伺いました。

2日間の法要にはご家族や檀信徒さんたちがお集まりになり、伝道を大切にしていた先輩を偲び、7名の僧侶全員が20分ずつリレー法話をさせていただいたのです。


話は少し遡りますが、2012年12月の報恩講は、なごみ庵のご本尊の入仏法要を兼ねた大切なご縁でした。この時にご法話をいただいたのが、この先輩僧侶でした。余命を宣告されている状態で治療のために上京していたので、急遽お願いをしたのです。

「皆さま、長崎からまいりました○○と申します。皆さんとお会いできるのは、今生でこれが最期になると思います」と口を開くと、状況をご存知ない皆さんは一瞬きょとんとされます。続けてご本人の口から事情が説明されると、その場は緊張感に包まれました。

日本はまだまだ遅れていますが、世界各国の病院では宗教者が、患者の苦悩に耳を傾けるために職員として出入りしています。先輩僧侶は日本での先駆者として、ご自身もがんに蝕まれながら、九州の病院で中学2年生の女性がん患者を担当することになりました。

何度も訪問を重ね、そして最期の面会の際、彼女から「○○さん、先に往ってるね」と声を掛けられたことを声を震わせながらお話しになり、お堂にはすすり泣きの声が静かに響きました。

先輩は最後、こう私たちに問いかけてくださいました。大切な問いであると思います。皆さんも一緒にお考えになっていただければ、有り難く存じます。

「自分がどこから来て、どこに還っていくのか。何者であるのか、何のために生きているのか、何を大事に生きているのだろうか。そういったことを半年に1回、いえ、年に1回でも結構です。1人になって、自分自身に問いかけてみてください」


◎ お 知 ら せ ◎

◎春のお彼岸法要 〜親と子の読み聞かせ 絵本に学ぶ仏さまの教え〜
3月17日(日)13時より なごみ庵
お彼岸法要では、読経の後、坊守による絵本の朗読があり、続けてその絵本の内容に関する法話をいたします。どうぞお子さんやお孫さんもお連れになり、ご参加ください。
なお、茶話会のお菓子の準備などもありますので、できるだけ出欠と人数をお知らせいただければ有り難いです。

◎観劇ツアー『脚光を浴びない女』 4月21日(日)14時 下北沢ザ・スズナリ
坊守出演のお芝居『脚光を浴びない女』、一緒に観に行きませんか?
詳細は別紙の通りですが、4月17日(水)〜24日(木)まで公演があります。

◎寺社フェス「向源」 5月4日(土)・5日(日)目黒 五百羅漢寺・蟠龍寺
毎年ゴールデンウィークに開催される寺社フェス「向源」ですが、今年は5月4日・5日に
目黒の2つのお寺で開催されます。詳細は「向源」で検索ください。
会場の1つである五百羅漢寺は、平成27年10月の合同バス旅行で訪れた、特徴的な本堂のお寺です。またもう1つの蟠龍寺は、山手七福神の弁財天が祀られています。

◎三浦霊園 合同墓 倶生の碑 合同参拝バスツアー 5月15日(水)
今年も気候が良いであろう5月の中旬、15日にご希望の皆さんと合同参拝に出かけます。
詳細は次号でお知らせいたします。

◦神之木地区センター写経会 3月5日(火)・19日(火) 18時30分より
◦死の体験旅行 3月11日(土) 19時 豊島区 金剛院 / 3月23日(土) 14時 なごみ庵
◦自死遺族の集い 2月28日(木)・3月28日(木) 10時30分 築地本願寺にて

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