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2019年1月号 [和庵だより]

◇ 2018年の漢字 ◇
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毎年、京都の清水寺の貫主さまが揮毫される今年の漢字が「災」になりました。たしかに災害が多い年でしたが、なにもそんな字を選ばなくても…と思ったものの、公募で決まった字が書かれるそうなので、貫主さまも仕方なく書かれたのでしょうね。

起こってしまった災害を無かったことにはできませんが、せめて元号も新しくなる2019年は「災い転じて福となす」という一年になってほしいと願うばかりです。ですがこの「福」というのも、なかなか難しいものがあります。なぜなら、福・幸せとは他者と比較の上に、相対的に成り立つものだからです。


人間の幸福感の研究によると、人は最低限の衣食住が満たされると大きな幸福感を感じるが、その衣食住が高価になることで得られる幸福感は小さいのだそうです。

例にあげられていたのは、アメリカの中間層(立派なマイホーム)とインドの人力車引き(壁がビニールシートの簡素な家)でしたが、両者が感じる「幸福度」は同等でした。


現代の私たちの生活と、親鸞聖人の生きた平安鎌倉時代を比べれば、アメリカとインドより差は大きくなります。電気はある、エアコンはある、車も飛行機もある。昔と比べれば現代人は夢のような豊かで便利な生活をしています。しかし誰もが幸福感に充ち満ちて生きているわけではないことは、皆さんもご承知の通りかと思います。

この先、どれだけ医学や科学が発展しても、物質的な充足を追い求める方向性では幸福感が満たされきることは無いでしょう。仏教で説かれる「足るを知る」「己を知る」道、つまり精神的な充足を求めることこそが、「災い転じて福となす」への近道になるのではないでしょうか。



◎ お 知 ら せ ◎

◎自死者追悼法要「いのちの日 いのちの時間 東京」無事終了しました
毎年12月1日に築地本願寺で行われる大法要、今年は過去最多の200名以上のご遺族が参集し、厳かに法要が執り行われました。

◎なごみ庵 報恩講法要 無事終了しました
参加者が大勢となったため、東神奈川の会議室をお借りして無事に開催いたしました。

◎代官山ノエル「お坊さん・牧師さんと話そう」協力 12月23日(日)13時〜
代官山の本多記念教会(キリスト教)主催で行われるクリスマスイベント「代官山ノエル」に協力します。正確には人種や宗教を越えたイベントとのことですが、「ノエル」という言葉そのものが「クリスマス」を意味し、主催も教会になっています。

私はヒルサイドプラザという場所で「お坊さん・牧師さんと話そう」というブースにおります。また15時と18時にはゴスペルや声明(歌のお経)のコンサートもあります。
街を上げての華やかなイベントですので、お時間のある方はぜひ遊びにいらしてください。

◎二歳参り 12月31日(月)22時ごろより
今年も大みそかの夜10時ごろから「二歳参り(ふたとせまいり)」を行います。
のんびりとご歓談いただき、年越しの時間はお経とお念仏で過ごします。
準備の都合上、ご参加の方はご連絡ください。

◦神之木地区センター写経会 1月から第1火曜日・第3火曜日の月2回に戻ります。ただ1月の第1火曜日は元日ですので、第2火曜日の8日と第3火曜日の15日になります。時間は18時30分より。
◦死の体験旅行 1月16日(水)19時 豊島区 金剛院/なごみ庵 1月以降 日程未定
◦自死遺族の集い 12月27日(木)/1月24日(木) 10時30分 築地本願寺にて

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