☆仏教の言葉☆
「善因善果」(ぜんいんぜんか)
仏教は「縁起」を説きます。ものごとには原因があり、諸条件が重なり結果が生じる、という考えです。
そして今月の言葉は「善い行いをすれば良い結果が生じる」という意味です(当然逆の「悪因悪果」も説かれます)。
こんな話を聞けば「世の中そんなに単純じゃない、甘くない!」と思われる方が多いでしょう。しかし少なくとも、自分の心の中に於いては当てはまるのではないでしょうか。
例えば、電車の中でお年寄りに席を譲る。するとその時に「ああ、善い事をした」という幸福感を得られます。
その「善果」はさらに善い行いの因となって連鎖をするかもしれません。
例えば、困っている人を見かけて手助けをする勇気が湧いたり、気分良く仕事をして仕事がはかどるかもしれません。
さて、三月十一日の公演には当然経費がかかります。だったら公演をせず、その経費を寄付金として使えばいいじゃないか、と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、私個人が寄付をすれば、それは私だけの行為として終わります。
募金の額はそれほど問題ではなく、多くの方に「善因」を積んで頂けます。そしてその善因が、大きな善果へと連鎖していって欲しい。思い上がりかも知れませんが、それが私の願いです。