4月には企業の新入社員研修で話をするという珍しいご縁がありましたが、今回は高校の特別授業で写経&お話をする機会をいただきました。

桜木町にある「クラーク記念国際高校 横浜キャンパス」という学校で、全国に系列校がある通信制の学校とのこと。
http://www.clark.ed.jp/kanto/yokohama/
桜木町駅前のビルの中に学校があり、教室からの景色が絶景!

通信制なんだけど、通学して授業も受けられるし、プロスキーヤー・登山家の三浦雄一郎さんが校長先生だったりと、とても個性的な学校です。
仏教系の学校ではないのに写経の授業を行うなんて、この個性的な学校だからこそ実現したのでしょうね。

今回は各クラスの担任に内容が任される「行事日」で、校外に出て行くクラスが多い中、2クラスの生徒たちに写経をしてもらうことになりました。

時間は60分〜80分ぐらい、生徒たちは書道の授業があるものの、あまり筆には慣れていないとのこと。限られた時間で何を書いてもらえばいいのか。写経するにあたり、仏教の解説も少ししたいし、2クラス合同の行事なので、クラスの交流ももってもらいたい…。

良心書道教室の先生に相談したりしながら、文字数はグッと抑え、また宗派に偏らない内容にしたいと思い、「七仏通戒偈」を書いてもらうことにしました。

七仏通戒偈(しちぶつ つうかいげ)
 諸悪莫作(しょあくまくさ)
 衆善奉行(しゅうぜんぶぎょう)
 自浄其意(じじょうごい)
 是諸仏教(ぜしょぶっきょう)


最初に仏教の概要を解説し、その後ちょっとしたゲーム的なことをしてリラックスしてもらい、また同時にクラスが入り交じるようグループ分けをしました。

そしていよいよ写経。
普段の授業では書き慣れないサイズですので、しばらく半紙に練習してもらった後、1行ずつ書いてもらいます。
1行書いたら班の中で用紙を交換し、また1行、交換、1行、交換……と進めます。すると最終的には、班の5名が1行ずつ書いたものが、各人の手元に残ります。
皆さん、思った以上に真剣に集中して書いてくれました。

書くのが早い人、遅い人。字が太い人、細い人。大きい人、小さい人。上手な人、まあまあの人。
用紙の上にそれぞれの個性が散りばめられ、それがひとつの作品になりました。金子みすゞの『私と小鳥と鈴と』にある「みんなちがって、みんないい」のような差異を認め合う気持ちを感じてくれれば、とても嬉しいことです。

にしても……慣れない環境で疲れた〜〜〜 (>_<)