2011年6月号 [和庵だより]
◇みすゞ月間◇
五月は、今までになく多くの「金子みすゞ ひとり舞台」のご依頼がありました。なんと六回! 今まで一番多かった月は四回でしたから、異例の月でした。この調子でいけば、森光子さんの『放浪記』の公演二千回に届くかも…なんていうのは夢のような話で、今後の予定はまだ一件だけです。
どちらの公演も思い出深いものですが、やはり横浜そごうは初のデパートでの公演という事もあり、印象に強く刻まれています。
また、みすゞ展での公演だった事も特徴的でした。アンケートを書いて頂いたのですが、お芝居を観て、そしてみすゞさん直筆の詩や彼女が着ていた着物などを見ると、印象もより深まっていったようです。
みすゞさんの実娘、ふさえさんに登場して頂いて、非常に盛り上がった午後の公演で九十六回目の公演を迎え、翌週には愛知県のお寺で九十八回目の公演がありました。いよいよ百回目の公演も視野に入って参りました。記念の公演など、なにか節目の行事を催したいと思っています。
☆ ☆ ☆ ☆
別紙の通りですが、7月より写経の会を始めます。写経で定番の般若心経ではなく、浄土真宗でよく勤められる重誓偈や歎仏偈などの、短めのお経を写経して参ります。
☆仏教のことば☆
「一期一会」いちごいちえ
五月のみすゞ月間最後の公演となった愛知県のお寺は、あいにくの大荒れの天気に遭いました。梅雨前線に台風二号が重なり、前日から雨で、当日朝からは風も強まり、嵐のような天気です。「誰か来て下さるのだろうか…」という心配をよそに、百名ほどの参拝客がいらっしゃいました。
その中に、九十三歳の一人暮らしのお婆さんがいらっしゃいました。自分でタクシーを呼んで、大雨の中、杖をつきながらいらして頂いたのです。
そして「毎回、これが最期のお参りと思って来ています。だから雨が降っても嵐が来ても、何があってもお参りします」とおっしゃっていました。
まさに一期一会、この一回が生涯一度の機会と思っておられます。少しの都合で足が鈍ってしまう私とは、気迫が違うのだと感じました。
しかし考えてみると、九十三歳だから「今回が最期かも」という訳ではなく、何歳であっても明日を保証されていない私たちです。若くても「今回が最期」かもしれないのです。
また、たとえ長生きをしても、その日のご縁は生涯一度きりのはずです。
頭では分かっているはずなのに、それを忘れて生きているのが煩悩の仕業という事なのでしょうか…。
とは言っても、なごみ庵の法話会は無理せずにいらして下さい~。
百回公演!是非記念公演して下さい、お手伝いしますよ!
ポスターでもフライヤーでも。
by りょうた (2011-06-14 09:47)
>りょうたさん
では! ポスターとフライヤーとお客様100名様をお願いします!!(笑)
by ボーズandカナコ (2011-06-15 00:05)