SSブログ

2013年3月号 [和庵だより]

 ◇葬儀の日取り◇
 
 今回はちょっと変わった内容ですが、勇気を出して書いてみました
 ここ最近、土日の葬儀を依頼されて困ることが続きました。詳しく書くと、金曜お通夜・土曜葬儀、または土曜お通夜・日曜葬儀、さらに祝前日お通夜・祝日葬儀、という日程です。

 さて皆さま、ご法事はだいたい土日祝に予定をする方が多いですね。つまり土日祝は数カ月前から法事の予定が入っています。
 一方、通夜葬儀は直近に予定が入ります。ご家族やご親戚の都合、火葬場の空きなど様々な要因で決まったのでしょうが、お決めになる前にお寺にも連絡することをオススメします。

 私に限らず、土日祝は法事が入っている僧侶がほとんどで、そこに葬儀となると親しいお寺に助けを求めたり、色々やり繰りをします。毎回やり繰りが上手くいくとは限りません。心苦しくもお断りせざるを得ない場合もあります。

 そうなると喪主さんはお坊さんを探すことになります。素敵なお坊さんが見つかる可能性もありますが、たいていの僧侶は土日祝は空いてません。すると僧侶の資格はあっても実際の経験の無い人や少ない人、場合によっては最近新聞に載ったように(名古屋の真言宗寺院)、正式な資格のない人が来ることすらあり得るのです。
 ご用心、ご用心。


☆仏教の言葉☆
 「六曜」(ろくよう)


 上段の文のタイトルを「葬儀の日取り」としましたので、いわゆる日の良し悪しについてだと思った方も多いのではないでしょうか。
 先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口という日の吉凶占いで大切な日を決めた経験はおありですか? 結婚式は大安や友引、葬儀は友引を避ける、などです。
 この六曜には諸説ありますが、元々は中国での戦場占いに由来しているそうで(なので正確には「仏教の言葉」コーナーには不似合いですね)。
 先勝は「先に攻めれば勝つ」、赤口は「兵が血を流す」など。
 そして友引は元々「共引」と書いて引き分けの意。仏滅は「物滅」と書いて物資の消耗が激しいという意味だったそうです。
 ですから真宗では、日の吉凶に惑わされてはいけませんよ、と説きます。大安にケガをすることもあれば、仏滅にラッキーなこともあるでしょう。くれぐれも左右されませんよう、ご用心、ご用心。

〜三月八日法話会〜
 私の尊敬する西來武治先生が、三月の昼法話会においで下さいます。
演題は「長生きしてどうする?
寝たきり・ボケにならないために」
ご来庵ご希望の方は、どうぞご一報下さい。

nice!(0)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 10

チェルニー大尉

>ボーズ様
六耀は宗教的には仏教とも神道とも関係無いですね。

真宗に限らず、仏教でも神道でも六耀を気にするというのは
本来はおかしいです。
(私の地元には宗派を超えて広く崇敬されている天台宗や
真言宗の古刹がありますが、そこが六耀を気にしていると
は聞いたことがありません。ましてや、伊勢神宮が
そんなことをしているとも聞きません。)

あえて関係があると言えば陰陽道でしょうが、
占いや呪い(≒陰陽道)が「実学」として実際に効果が
あると信じられていた時代でも、
「占いでよくない結果が出た時に、それを打ち消す呪い」と
いうのがちゃんとありました。
(陰陽道は「実学」ですから)

もしもどうしても六耀を気にする方から話が来たなら、
上記の由来を説明して、「よくない日どりを打ち消す
方法がありますから、それを行えば大丈夫です」
と説明するというのも一案かと思います。

「真宗」の立場としてはそもそも、それもどうか・・・とは
思われるでしょうが(苦笑)。
by チェルニー大尉 (2013-03-25 03:09) 

ボーズandカナコ

>チェルニー大尉さん
そうですね、「打ち消す方法」も真宗的ではないですね (^_^;)
by ボーズandカナコ (2013-03-25 10:28) 

チェルニー大尉

>ボーズ様
そういえば、蝉丸P師も六耀の由来を説明した文章で、
「宗教関係者、葬祭業関係者の困る因習のトップです」
と書いていましたから、少なくとも現在では真言宗でも
六耀は気にしないというのがオフィシャルみたいですね。

おそらくは真宗以外のほとんどの宗派・教団や神道も
同じような状況だと思います。
by チェルニー大尉 (2013-03-26 03:53) 

ボーズandカナコ

>チェルニー大尉さん
そっか、他宗派はまだ気にしているのかと思っていました。

でも、友引が休みの火葬場が多いので、友引に葬儀が出来ない=大事な予定を前後に入れやすい、というメリットはありましたよね、正直に言えば (^_^;)
by ボーズandカナコ (2013-03-26 10:09) 

長さん

日の六曜は、明治時代になってから盛んになりました。
太陰太陽暦であった旧天保暦以前の日と1:1対応だから、
江戸時代以前は、神秘性ゼロだったからです。
江戸時代設定の時代劇で、縁起かつぎで役者が言及した
時には、笑えましたね。なお、
私はかみさんと、仏滅の日に結婚しました。式場、当時は
安くて空いてて良かったですね。明治時代頃の御先祖には
少なくとも、怨念力の強い方が、かみさんにも私にも居なか
ったようで、その後特段の害毒はなさそうです。

by 長さん (2013-03-29 10:58) 

ボーズandカナコ

>長さん
最近は式場で「仏滅割引プラン」などありますが、長さんの頃(何年前か存じませんが)は珍しがられたのではないですか?
by ボーズandカナコ (2013-03-30 00:25) 

長さん

私の頃は、空いているだけで、割引はゼロでしたね。
都心に、溜池山王という駅ができたときで、そうは前
じゃないんですよ。晩婚だったもんでね。
 ついでに私が死んだら遺族に、友引に、通夜やって
もらおうと、頼むつもりですが。私の行く「浄土」は、
大勢で押しかけると、近隣に迷惑な、静かにしていた
方が良いと、当人が認識する所なもんで、「死んだ
私に引かれる」可能性は、ほぼゼロなんですね。
他人には、そうは、とても思えないでしょうが、当人に
とっては、そこへ行ければ極楽に間違いないですね。
by 長さん (2013-04-01 11:49) 

ボーズandカナコ

>長さん
友引にお通夜は、仏教的・真宗的には何の問題もございません (^_^)
現に、今でも友引にお通夜は特に問題なく予定されます。
やはり火葬場の関係で、友引の葬儀は少ないですね。
by ボーズandカナコ (2013-04-01 17:24) 

長さん

ありがとうございます。
そ~式は、遺族の負担なので、言及しないで
死にたいですね。法的規制から、死体は処分し
ないとまずそうなので、火葬場なら営業している
日に、使うしかないのでしょうが。

by 長さん (2013-04-02 11:46) 

ボーズandカナコ

>長さん
そうですね、後の方にお任せすればよいのではないでしょうか。
by ボーズandカナコ (2013-04-02 22:52) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。