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ペラペラゲームを観て来た [徒然と記す帳_]

2009年5月27日〜6月2日まで、下北沢ザ・スズナリで公演されていた「ペラペラゲーム」、二日目と最終日に観て参りました。素人ながら、その感想をば。


女子刑務所、という特殊な空間でストーリーは展開します。重い話かと思いきや、作・演出の中島淳彦さんはさすがですね〜。涙あり笑いあり、そして考えさせられる場面ありのドラマが繰り広げられました。

刑務官は3名。
個性派の箱木さんは、今回ストーリー進行役と言った感じです。ホントはもっと色々やりたいんじゃないかな…(笑)。
新人刑務官役の本多さんは憎まれ役。まるで感情の無いロボットの様に演じておいて、カーテンコールで破顔一笑。
中〜後半の核になるのは小林さんで、「はふぅ〜」とため息を吐くシーンが大笑いでした。目が印象的な女優さんです。

唯一、刑務所の人ではない梶原さん。看守も囚人もモノクロの世界に、一人だけカラーで登場でしたが最後はどんでん返し。

囚人は6名。
座長の高橋さんは、覚せい剤で捕まって間もなく、という感じの細さです…。もう少しふっくらされた方が…。
ウチのヨメ、保谷果菜子は笑わせ場所も多いし、泣かせるシーンもあるしで、美味しい役に思えました。
「ひなあられ」でセクシー担当の九里さんは、今回もっさりした色気の無い女性を演じて、そのギャップに驚きました。台詞は少ないけど、その分発言に注目が集まります。あと…もしやカラダ固い?
今回のセクシー担当ふるたさん、ドキドキしました。お芝居の中では「誘っておいてそれは無いだろ」という演技を見せてくれます(笑)。
最年少の増田さんは、自分の罪を受け入れられない女性。「犯罪」というものについて考えさせられました。ちなみにご実家がなごみ庵のきわめてお近く、世間は狭い!
ウチのヨメの憧れ、大西さん。この方もやっぱり流石!です。小さな声の効果的な使い方、を学びました。これ、坊主にとっても非常に勉強になります。

以上出演者10名、役割とチラシの名前の順に一言書いてみました。


あと、私の知人で実際に刑務官をされている方が観に来てくれました。その方の感想をいくつか書いておきます。
・「看守も囚人も『こういう人、いるいる!』と思いながら観てました」
・「若い刑務官は、あまり早くから情を覚えちゃいけないから、あんな感じになるんだよね」
・「夜勤中にサイレンが鳴る事があるので、それを思い出してちょっと苦い気分になった」
などなど、おおむねご好評でした。もちろん細かい点を観ればツッコミどころはあるんでしょうが、全体的にリアルに感じたようです。


あとはワタクシ、ボーズの坊主的視点。
使い古された表現だけど「罪を憎んで人を憎まず」という事を感じたんです。親鸞聖人と弟子との会話「歎異抄」第9条に「罪を犯す・犯さないは、その人の性質の善し悪しではなく、縁に因るものだ。人を傷つけたくないと思っていても大量殺人をしてしまう事があるかも知れないし、人を殺してやろうと思ってもそれが果たせない場合もある。」という事が書いてあるんです。
この事を、出演者の中では特に大西さん・増田さん・保谷果菜子の演じている役で感じました。

犯罪や犯罪者を容認するという意味ではないんですが、なんというか…哀しき犯罪者、という事を感じたんですよね。そして、今塀の外に居る自分が、いつ塀の中に入るのかもわからない、とも思いました。

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コメント 2

ほんだぱん

本多由佳です。
先日はご来場くださり、また終演後もお話させていただき楽しかったです。
奥様にも大変お世話になりました。
本当にありがとうございました。

これも何かのご縁ですし、またまたよろしくお願いいたします!
by ほんだぱん (2009-06-14 23:09) 

ボーズ

>ほんだぱんさま
こちらこそ色々ありがとうございます。
「これも何かのご縁」って、そんな坊さんみたいな(笑)。
by ボーズ (2009-06-16 15:58) 

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