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2009年9月 [和庵だより]

温暖化

 二酸化炭素の過剰排出による地球温暖化、という事が叫ばれて、ある程度の時間が経ったように思います。今月なごみあんだよりを郵送させて頂いている方には(枚数の関係で全員ではありませんが)「極地と氷河を保護しよう」というテーマの切手で発送しております。この切手は滋賀県のKさんから送って頂いたもので、四十二の国と地域で発行をされているそうです。

 一枚のシートに四枚の切手があり、それぞれホッキョクグマ・ホッキョクギツネ・ウェッデルアザラシ・アデリーペンギンの四種の極地に住む動物が描かれています。
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 温暖化については様々な学説があり、また一つの国だけではなく世界中で取り組んで行かなくてはならない難しい問題です。先日国連で鳩山新首相が、日本の温暖化対策についてかなり思い切った発言をされました。その事についても賛否はあると思いますが、いずれにせよ真剣に向き合わなければならない問題です。
 私たち人間に何が出来るか、ではなく何をやめられるかが、問われます。


仏教の言葉「開発」

 温暖化を含む環境破壊は、私たち人類が過剰な開発を繰り返してきた結果と言えます。とは言っても近現代に至るまで、大自然は無限の資産だと思われていたのでしょう。人類が文明を持ち始めた当初から、人間が活動すれば必ず環境は破壊されてきたのですが、近世までは自然の自己修復性を開発が上回る事がありませんでした。環境破壊が問題とされ始めたのは二十世紀半ば頃からだと言われています。

 さて、この開発という言葉はいかにも仏教と無縁のようですが、実はもともと「かいほつ」と読み、立派な仏教語です。意味としては、仏を信じる心や、真実を見抜く智慧が開かれ発するという事です。。
 真宗で、お経の末尾に読まれる回向文と言われる一文があります。ここに「発」という言葉が含まれています。

 願以此功徳 平等施一切
 同発菩提心 往生安楽国

 願わくば阿弥陀仏の功徳を以て
 一切衆生に平等に施し
 皆同じく菩提の心を発し
 安楽国に往生す

 私たち人間が自らの欲望のために自然破壊を続けることを良しとせず、開発(かいはつ)を自制し、足るを知って満たされる心が開発(かいほつ)される日は、やってくるのでしょうか。

 


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