2010年10月 [和庵だより]
◇ちびまる子ちゃん◇
先日ふとテレビを点けると「ちびまる子ちゃん」というアニメを放送していました。何気なく見ていると主人公のまる子が「お墓参りに行かないからお父さんとおじいちゃんがケンカしているの?」と口にしていました。
どうやら小学3年生のまる子が、学校で友人に「お墓参りをおろそかにすると、家に良くない事が起こる」と言われ、帰宅するとちょうど父親と祖父がケンカをしていたのです。
「ご先祖さまのタタリ」と思い込んだまる子は1人でお墓参りに行きお墓を掃除する、というお話でした。
ちょうどお彼岸の時期でしたのでこういった話題だったのでしょう。また「お墓を粗末にすると良くない事が起こる」というのはよく聞く話です。
しかしこれは本当でしょうか? 少なくとも真宗ではこういった事は申しません。亡くなった方は、迷い苦しみの無い仏さまになっていらっしゃる。その仏さまが私たちに何か悪さやタタリを及ぼす事は無い、と考えます。
世の中には人の不安を煽る宗教や占いが蔓延していますが、真宗は揺るがない安心を与える教えだと言えます。
ただ、お墓を綺麗に維持するという事は、家系が続き子孫が心身ともに充実していないと難しい事です。
荒れ果てたお墓を見た近所の人が「お墓を大切にしないから、あの家は衰えたのだ」と考えるようになったのかもしれません。
☆仏教のことば☆
「法名」ほうみょう
先月のなごみ庵だよりに「法名のススメ」というご案内を同封いたしました。元々は仏教徒としての自覚の表れである法名(他宗では戒名)を授与いたします、という内容でした。発送後、何件かお問い合わせがありましたので、この紙面でもお答えしたいと思います。
まず、法名授与を行おうと思った切っ掛けは、ある方から法名を付けて欲しい、と頼まれた事です。法名授与は慶事ですし、他にも同じように考えている方がいらっしゃるかもしれないと思い、12月の法要で授与式を行おうと考えました。
次に、法話会に出席するためには法名を付けないといけないのでしょうか? というご質問もありました。
なごみ庵の法話会は、他宗教や他宗派を信じている方でも、他のお寺のお檀家さんでも、誰でも参加して頂けるオープンな会です。ですので、法名の有無は全く関係なくご参加頂けます。
また、やはりご質問が多かったのは「幾ら包めば良いのか」でした。
これはやはりお布施ですのではっきりした事は申せませんので、お気軽にご相談下さい。
当日は法名と、門徒式章(首にかける布製のもの)をお渡しします。法名に入れる文字については、事前に相談をさせて頂きます。
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