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2011年2月号 [和庵だより]

◇トイレの紙さま?◇

 昨年末の紅白歌合戦で話題になったのは『トイレの神様』ですが、つい先日我が家のトイレの流れが悪くなるというアクシデントがありました。

 数日間だましだまし使っていたのですが、水道屋さんに直して頂くまでとても不便な思いをしました。そんな中で思い出したのが、阪神大震災の時に詠まれたひとつの句です。

 「蛇口から 水が出るよと 拝む母」

 地震の被害で、電気・ガス・水道のいわゆるライフラインが止まり、しばらくして水道が復旧したのでしょう。
 普段は蛇口から水が出て当たり前と思って暮らしている私たちですが、数日ぶりにチョロチョロと出た水を「有り難い」と感じ、思わず手を合わせる光景が思い浮かびます。

 でも、実は水だけでなく、一事が万事「有り難い」事なのです。電気などの文明の恩恵だけでなく、突き詰めれば毎朝目が覚める事も、当たり前ではなく有り難い事なのです。普段そんな事を考えずに生きている私たちですが、何かアクシデントがあった時にそれを感じる事が出来ます。

 …と言っている私も、毎朝目覚める時に「ああ、今日も目が覚めて体が動かせる、有り難い」などと思いもせず「ああ、寒くて布団から出たくない」と思っているのです(苦笑)。


☆仏教のことば☆
 「有り難い」

 過去の「なごみ庵だより」を読み返してみましたが、意外な事に「有り難い」という言葉は登場していませんでした。
 と言う事で「有り難い」です。普段何気なく使っているこの言葉、私の好きな日本語のトップ3に入ります。

 自分が他者から受けた恩恵などに対し「有ることが難しい」つまり、なかなか有り得ない事である、と感じて発するのがこの言葉です。

 目上の人や、親しすぎない間柄の方からご恩を受けた時は、有り難うと言いやすいのですが、家族や部下からしてもらった事に対しては、つい言いそびれてしまいます。
 けれど、親しい間柄だからこそはっきりと「有り難う」と言うことが、とても大切だと思います。皆さん、ちゃんとおっしゃっていますか?

   ◇   ◇   ◇

 今年は金子みすゞさんの没後八十年にあたり、各地でみすゞ展が開催されます。
 二月二日~十四日まで日本橋三越で開かれていますが、その招待券が二枚だけあります。必要な方はご連絡下さい、先着順でお送りいたします。
 また、今年五月には横浜そごうでもみすゞ展が開催されます。詳しくはまたお知らせいたします。

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