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本山でのお説教で… [その他色々]

先日も書きましたが、真宗高田派本山 専修寺での750回遠忌でお説教をさせて頂く事になり、まあなんとか無事に済んだわけです。ほんの15分あまりの時間でしたが、非常に印象深い出来事がありました。

普段は畳に直接座るのですが、大遠忌の期間中は椅子が並べられていました。そしてお説教をする高座の前は団体参拝者用のエリアになっていて、どの法要にも団体がやって来るので、席は全て埋まっているんです。

そんな中、私が話し始めて間もなく小柄な年配の男性がスルスルッと出てきて、私の足下と言えるような近距離で熱心に話を聴き始めたのです。
よそ行きの服装でもないので、遠方から来た団体さんではなく、本山近隣のいつも聴聞を重ねておられる方だと直感しました。その方が私の話を、時にはうなづきながら、時にはメモを取りながら、本当に熱心に聴いておられるのです。

その姿を見た私の脳裏に「この自分に、この方の前でお説教などする資格があるのかっ!」と声が響いてくるようでした。私が生まれる前からお説教を聴いてきたかもしれない年齢の方です。そんな方が一所懸命に耳を傾けて下さっている…

もしかしたら、大役を仰せつかって有頂天になっていた私を「調子に乗るんではないぞ」と諌めに、仏や菩薩が姿を変えてやって来たのではないか、とさえ思いました。


どこの誰かもわかりませんでしたが、ああいった方の前でお説教をするに足るような、恥ずかしくないような僧侶にならなければ…そう強く心に刻み込まれた出来事でした。

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