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伝わる寺報教室 エッセンス講義 [その他色々]

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もともとの檀家さんがいない なごみ庵では、様々な形でご縁のあった方に毎月発行している寺報をお送りしていて、開所のころから比べると印刷部数もかなり増えました。

第1期生として受講した「未来の住職塾」で、プロのライターさんを講師として「伝わる寺報教室(通信教育)」が始まったのは昨年秋だったと思いますが、この時は忙しかったこともあり受講を見合わせました。しかし実際に受けた方から評判を聞いて関心を持っていたところ、先日神谷町光明寺で「エッセンス講座」と銘打ってワンデイの講座があり、参加をしてきました。

参加者は私を含めて5名。埼玉秩父、愛知、岐阜、そして北海道からお出でになった方々の中、一番近い私が一番遅く到着し(遅刻はしてませんよ)、最初から皆さんの熱意を感じました。

内容は「単なる寺報作りのコツ」や「ウケの良いお題選び」なんてものでは当然なく、未来の住職塾のノウハウが詰まったもの。自分のお寺にとって寺報はどういうものなのか。どんな層に、何を伝えたいのか。講師の杉本先生がズバズバと突っ込んで質問を投げ掛けられ、それを考え、深めてゆく。

途中では「文を書く」ワークをしつつ(ペンで長い文章を書いたのは久しぶりでした)、最後にはそれぞれが寺報に載せられる文章を書き上げました。

5時間の講義でしたが、かなり短く感じました。そして、本格的に寺報をリニューアルするためには通信講座を受けた方が良さそうだ、とも感じました。


これは未来の住職塾本科でも同じことで、ワンデイのプレ講座を受けても、あるいは『お寺の教科書』を読んでも、それなりに得るものはあります。「ふ〜ん」「なるほど…」「そうか!」と、新しい視点や気付きを得られるのですが、それを自分のお寺に生かせるかというと別問題です。

例えばバーニャ・カウダが流行っているからといって、和食店や居酒屋でそれを出せばチグハグなメニューになり、「このお店、適当だなあ」と思われてしまいますし、しょせん「バーニャ・カウダ風の何か」しか出せません。

そうではなく、なぜこのメニューが人気があるのか。もっと野菜を摂りたいという需要があって、しかしサラダのような冷たいものではなく温かいものを口にしたいという需要もある。そしてウチは和食店だから……そうやって考え抜いて、その店の特徴を生かしたメニューが生まれてくるのではないかと思います。

お寺でも「他寺院でやっていて人気だから」というだけで何かを始めるのではなく、立地や檀家の年齢層など様々な要因を考え抜いて、それぞれのお寺の特徴を生かした活動が生まれてくるべきではないでしょうか。

未来の住職塾本科に通ったり寺報通信講座を受けたりするのは、小さくない負担です。でも、何かを手にするためには必要な負担なのだと思います。

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長さん

その昔、上位座仏教に戒律が出来た頃、寺をどう作るのかは、信者の寄付に基づき、教団が采配して決めるべきものであり、僧侶(出家修行者)自身が考える事は、余り無かったと聞きます。「未来の住職塾」のやり方の根幹も、やり方の良否に関して、仏教の歴史をもひも解いて、冷静に根元からチェックするべきかもですね。なんか変だと、悪いけど、あっちのホームページのセミナー案内と、代金を徴収しているという事実を見て思いましたよ。教育する見返りは、金ではなくて、その宗派に属す(改宗)が、普通の宗教世界じゃないんでしょうかねぇ。「未来の・・」さん、面白いやりかたしてますね。何れにしても、現代は宗教家にとっては、日本の中世とは違って、パトロンが少なく、誰彼となく厳しい、ゼニのかかる時代ですねぇ。なんと、大昔は、やっと生きているだけだったと聞く修行者御自身が、自分の持ち金を拠出するのに、迷う時代とは。まあ祖先からたまたま不動産としての寺は相続しており、檀家から、ゼニを吸い上げる事だけを考える「修行者さん」は、いまどき、あんまり珍しくはないようですね。
by 長さん (2014-02-20 09:55) 

ボーズandカナコ

>長さんさま
ご感想有り難うございます。
「未来の住職塾」はどんな宗派でも学べる場所ですし、2000年前のインドと現代日本では状況が違い過ぎますからね (^_^;)

でも、本来のお寺のあり方に立ち返るための学び場です。檀家さんからお金をいかに吸い上げるかを考えるような人にとっては、学ぶことが無いでしょうね。
by ボーズandカナコ (2014-02-21 14:58) 

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