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『岐路に立つお寺』その1 [その他色々]

2011年3月1日、NHKクローズアップ現代で『岐路に立つお寺』という特集が放送されました。

番組ゲストは東京工業大学の上田紀行准教授。以前全国大会のご講師としてお招きした方で、以来様々な情報を一斉メールでお知らせして下さっている方です。


番組はまず、全国7万6千のお寺(コンビニの2倍!)の多くが、現在または近い将来に経営困難になるであろう、という所から始まります。

そんな中、大手葬儀社と提携した都会の近代的な納骨堂が人気を集める一方、人口減少地域では経営破綻したり本堂・仏具が差し押さえられるお寺もあるという、対照的な姿が紹介されます。

近代的納骨堂の取材では、支店長が「墓の売り上げが要になる、協力し合って売り上げ倍増をもくろんで下さい」と言い、また同社社長が「当社の商品は顧客ニーズに合っている。私は消費者が喜んで頂ける事は全て善だとおもている」と発言していましたが、そこに引っかかるものを感じました。

先日のブログにも書きましたが、一般企業はいかに利益が上げるか、その利益が大きいかが成功のバロメーターになります。つまり「今は近代的納骨堂で収益が上がるからやっているが、収益が見込めなくなったら撤退する」という事なのだと思います。


話は変わりますが、以前資源ゴミの持ち去りが話題になりました。古紙やビン・缶などの資源ゴミを、一般業者が勝手に持ち去るというものです。業者の言い分は「これで自分たちの収入になるんだから、市区町村は手を引いて欲しい」でした。対して市区町村の担当者は「今資源ゴミを持ち去っている業者は、将来それが収入にならなくなったら止めてしまうだろう。そうしたら、誰が資源ゴミを回収するのか」とおっしゃっていました。

確かにその通りで、お墓も同じ事が言えるのではないでしょうか。こういった公共性の高い仕事は、営利企業や永続性の無い(低い)団体が行うべきではないと思います。
かと言って、今まで通りお寺がそれを担うのがベストだ、とも思いません。

つづく

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ハシモトケン

公務員の仕事も同じですね。
そう云う「ないと困るモノ」「必ずしも収益が上がるとは限らないモノ」は営利団体が運営すべきではない。てのは全くの同感です。
by ハシモトケン (2011-03-03 09:26) 

ボーズandカナコ

>ハシモトケンさん
共感いただいて有り難うございます (^_^)
お墓の運営、資源ゴミ収集、公務員……他にもありそうですね、営利団体向きではない仕事。
by ボーズandカナコ (2011-03-03 19:21) 

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