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ドラマ「金子みすゞ物語」を観て [金子みすゞ]

プロデューサー:石井ふく子さん 主演:上戸彩さんで、金子みすゞのTVドラマが放映されましたが、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。もちろん私たち夫婦も楽しみにしながら拝見しました。

みすゞさんの生涯・時代背景・方言など、流石と言っては失礼かもしれませんが、とても良く出来ていて最後まで興味深く見せて頂きました。

で、気がついた事や感想などを少々。夫婦でみすゞを演じて8年、そして100回を超えているので、ちょっと生意気かもしれませんがご容赦下さい m(_ _)m


主にキャスティングについてです。

金子みすゞ役の上戸彩さん。みすゞが亡くなったのが26歳、上戸さんも現在26歳という事もあって選ばれたのでしょうか。あくまでも私の感じ方ですが、大人しく内向的だったであろうみすゞさんに対して、上戸さんは強さと明るさをお持ちのイメージがあります。ふたりの明るさの質が違うのではないでしょうか。なので見ていて「このみすゞさんだったら死を選ばないのではないか…」と感じました。それ以外は10代〜26歳までのみすゞさんを素敵に演じていらしたと思います。
明るさと純粋さの中にも影を感じさせるのは、11年前に24歳でみすゞを演じた松たか子さんの方が良かったのではないかと思います。

次に弟・正祐を演じた今井翼さん。個人的にはキャスティングの中で一番しっくり来ませんでした(ファンの方ゴメンなさい!)。別に彼が悪いとか嫌いと言うワケではなく、正祐さんには合わないと感じました。
まず今井さんは30歳、演じる正祐はドラマ中では15歳〜24歳です。そして今井さんは実際の年齢よりも少し上に見える、大人っぽい雰囲気をお持ちだと思います。また表情もクールな笑顔が似合うように思うのですが、10代の正祐を演じるために少年のように笑うシーンが多くて、それが違和感の元だったと思います。
この役も松たか子バージョンでの三宅健さんの方が、少なくとも弟っぽさは出ていたと思います。

みすゞの兄も、ドラマ中での登場シーンは19歳〜25歳ぐらいなのに、演じる駿河太郎さんは34歳。そして私の持つ兄・堅助さんのイメージは「優しく知的」なのですが、駿河太郎さんはどちらかと言うとおっとりした雰囲気だと感じますので、少し合わない気がしました。

またみすゞの母・ミチを演じるのは高島礼子さん。ワンマンな夫に対し強く出られない女性を演じるのですが、高島さんはやはり「極妻」のイメージが強過ぎて…やっぱり私には合わないように感じました。
次回のドラマ化の時には「保谷果菜子」はいかがですか?(笑)


合わないばっかりではなく、イメージに合ったと感じたのは上山松蔵を演じる西郷輝彦さん。強引でワンマンで自分の意思を通す、見方によってはみすゞを逆境に追い込んだ張本人である松蔵を、嫌いになりそうなぐらい熱演されていました。

もう一人イメージと合ったのは、みすゞの夫・桐原を演じた松村雄基さん。直接的にみすゞを死に追いやった悪役ですが、その悪役を単なる悪い人間としてではなく、愛と葛藤と抱き、それをにじみ出して演じていらしたのは流石でした。
ちなみに他の登場人物は実名ですが、みすゞの夫だけは名前を変えられています(実際には宮本啓喜)。どうしても悪役として捉えられてしまうからでしょうね。


CMを除くと約2時間で、17歳〜26歳の9年間が過ぎていきます。観ていてすごく「駆け足」に感じました。とは言っても、私たちのお芝居は1時間で同じ期間を演じますので、もしかしたら芝居を観ている方々はもっと駆け足に感じているのかもしれません。
でも、セットもほとんど無く、出演者も一人、そしてセリフで物語が進行しますから…実際にはどう感じるでしょうか。次回上演した時にでも聞いてみたいものです。

追記
この記事を書くのにWikipediaの「金子みすゞ」の項を見ていたのですが、「舞台」の所に私たち夫婦の芝居がかかれていました。実は以前にも一度書かれていたのですが、その後しばらく消えていて…また書かれている。
一体誰が消したり書いたりしているのだろうか…??

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