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2012年9月号 [和庵だより]

 ◇神仏和合◇
 
 最近いろいろな勉強会に顔を出していますが、先日は都内千代田区の神田明神で行われた「神仏和合」という会に行ってきました。神田明神は歴史のある立派な神社で、こちらで各宗派の僧侶と神主の相互理解を深める勉強会でした。

 僧侶は作務衣や僧衣を着ていて、神社の境内を坊さんの集団が進むのは少し異様な光景でした。
 開会式と参拝を終え会議室に。権宮司(ごんぐうじ・副責任者)から神道について講義を受けた後、グループに分かれ懇話会。僧衣をまとった僧侶と白衣に袴姿の神主が同じテーブルに、これまた異様な光景。しかし話し合いは白熱し、一時間に満たない時間はあっという間に過ぎました。続けて隣室で懇親会。ここでも話は盛り上がり、今まで知らなかった神道の事、神社の事を色々知ることが出来ました。

 感想をひと言で言うと「こんなに違って、こんなに一緒」です。身分制度や、それに対応して着衣の色など、似通った部分も多かったです。
 対して「教義を伝える」仏教と「教義が無い」神道、という点は対照的です。また仏教各派の中でも特に浄土真宗は、神道的な考え方と異なる部分が目立ちました。しかし、祝い事を重んじる神道、老病死から目を背けない仏教、両者が相和してこの日本を形作っているようにも感じられました。


 ☆仏教の言葉☆
 「布教」(ふきょう)
 
 「布」という言葉には「敷く、広げる」という意味があり、「布教」は宗教や教えを、布を広げるように弘める、という意味です。同義語で「敷教(ふきょう)」という言葉もあります。
 
 日本では「宗教」や「布教」という言葉にすっかり悪いイメージがついていて、坊さんとしては困りものです。公共のホールなどを借りて行事をする時に必ず「布教ですか? でしたらお貸し出来ません」と言われます。
 「僧侶は僧衣を着て歩くだけでも布教」とも言われますので、布教でない事はないのですが、先方が危惧するのは「強引な布教」です。

 なごみ庵は「お寺のタマゴ」「小さなお寺」と言っていますが、少し硬い表現をすると「布教所」と言います。文字通り、仏教・浄土真宗の教えを弘める所、です。こういった考えは神道には全く無いらしく、神主さんに私の活動を話したら非常に驚かれました。

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コメント 2

チェルニー大尉

>ボーズ様
良い企画ですね。
近場であれば私も参加したいのですが・・・orz

ちなみにキリスト教がメイン(仏教、神道もあり)の
超教派宗教交流イベントで以下のようなのがありますが
ご存じでしょうか?
http://www.inofest.com/index.html

何時か「救世軍の制服研究」の同人誌を作って
ここで売りたいという野望があります・・・

(警察でも消防でも自衛隊でも、自分自身がマニアで
無い限り、「中の人」は実は制服や装備品類には無頓着で、
書類上の規定だけに限れば現職よりもマニアの民間人の
ほうが詳しかったりします。救世軍という「軍隊」も然り・・・)
by チェルニー大尉 (2012-09-27 13:30) 

ボーズandカナコ

>チェルニー大尉さん
いろんなイベントがあるもんですねぇ…

>マニアで無い限り『中の人』は…
どの分野でもそうかもしれませんね。
自分は高校でアメフト部でしたが、NFLの事とか詳しく無かったですから。
by ボーズandカナコ (2012-09-30 18:14) 

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